読み: | あるふぁ、べーたほせいほう |
説明文: | 標準化の方法のひとつ。2点の標準化試料を用いて標準化する。検量線範囲の最大X線強度の約80%および最小X線強度の約120〜130%のX線強度の試料を用いる。 |
読み: | あるふぁほせいほう |
説明文: | 標準化の方法のひとつ。1点の標準化試料を用いて標準化する。一般には検量線範囲の約60%のX線強度を示す試料を用いる。 |
説明文: | 重なり補正係数のこと。重なり補正法の項参照。 |
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説明文: | 1つの分析元素と他の共存元素の2成分のみで構成された物質を用いた検量線。 |
説明文: | 蛍光X線のこと。蛍光X線の項参照。 |
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説明文: | X線は波長によりエネルギーが異なり、波長とエネルギーは反比例する。波高分析器では検出器からの出カパルスの大きさ(波高値)の下限、上限を設定するが、本来はエネルギーに比例するパルス波高値を、電気回路により1次線ブラッグ反射のスペクトルが常に同一の波高となるようにした機構。 |
読み: | RX− |
スペル: | RX− |
説明文: | リガク社の特殊分光結晶
RX-4…Si用 RX-5…C用(全反射ミラー) RX-6…P用(同時型) RX-8…B用(全反射ミラー) RX-9…P用 |
読み: | RX |
スペル: | RX |
説明文: | リガク社の人工累積膜分光素子の一般名。人工累積膜の項参照。
RX35…O用 RX40…N,O用 RX45…N用 RX60…C用 RX70…B用 RX80…B,Be用 |
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読み: | E.R. |
スペル: | E.R. |
説明文: | エネルギー分解能のこと。エネルギー分解能の項参照。 |
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読み: | EDDT |
スペル: | EDDT |
説明文: | Al〜Ti用の分光結晶。エチレンジアミンD一タータレート。現在は通常PETを用いている。 |
読み: | えっくすせんかん |
説明文: | 熱電子を発生させる陰極としてのフィラメントと、発生した電子を印加電圧で加速しこの電子を止めてX線を発生させる陽極(ターゲット)より成る二極管構造の真空管。エンドウィンドゥ型とサイドウィンドゥ型がある。 |
読み: | えっくすせんきょうど |
説明文: | 一般に蛍光X線分析では単位時間に計数管窓を通して入射するX線光量子の数としている。1秒あたりのX線強度をkcps(kilo counts per second)で表す。 |
読み: | えっくすせんけんしゅつき |
説明文: | 検出器には、走査型蛍光X線装置では」般に重元素用としてSC(シンチレーション計数管)、軽元素用としてF-PC(ガスフロー型比例計数管)がある。同時型蛍光X線分析装置ではS-PC(封入型比例計数管)もある。各項を参照のこと。 |
読み: | えっくすせんつうろ |
説明文: | X線光路のこと。Vac,Air,He等の雰囲気にする。 |
読み: | えっくすせんはっせいそうち |
説明文: | X線管にかける安定な高電圧を得る装置。 |
読み: | SC |
スペル: | SC |
説明文: | シンチレーション検出器の項参照。 |
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読み: | S-PC |
スペル: | S-PC |
説明文: | ガス封入型比例計数管の項参照。 |
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読み: | ADP |
スペル: | ADP |
説明文: | Mg専用分光結品。材質はリン酸水素アンモニウム。 |
読み: | F-PC |
スペル: | F-PC |
説明文: | ガスフロー型比例計数管の項参照。 |
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読み: | NaCl |
スペル: | NaCl |
説明文: | 分光結晶のひとつ。主に同時型装置でS分析専用に使用する。 |
読み: | LiF |
スペル: | LiF |
説明文: | K〜Uまでの元素の分光に用いる分光結晶。Ti〜UまではSC、K〜TiまではF-PCの検出器と組合せて用いる。 |
説明文: | K軌道の電子が空位となった励起原子において、L軌道、M軌道、N軌道などから電子が遷移して発生する特性X線(Kα、Kβなど)。 |
読み: | GAIN |
スペル: | GAIN |
説明文: | 波高分析器において、パルスの波高値を上下する倍率のこと。検出器の印加電圧を変える方法と検出器用出力増幅器の増幅率を変える方法がある。後者には、粗調整用と微調整用がある。 |
説明文: | マトリックス補正式のモデルのひとつ。分析元素とべ一ス元素を除く全ての元素で補正する。 |
読み: | C.V. |
スペル: | C.V. |
説明文: | 変動係数のこと。変動係数の項参照。 |
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読み: | TAP |
スペル: | TAP |
説明文: | 分光結晶のひとつ。Mg,Na,F用分光結晶。 |
読み: | dj |
スペル: | dj |
説明文: | マトリックス補正係数のこと。マトリックス補正法の項参照。 |
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説明文: | 液体の濃縮沈殿法のひとつ。ジエチノレジチオカルバミン酸ナトリウム(DDTC)を用いてキレート沈殿を作り、ミリポアフィルターに捕集する。河川水や排水等の分析に用いる6ppbオーダーまでの分析が可能。 |
説明文: | マトリックス補正法のモデルのひとつ。べ一ス元素を除く全ての元素で補正する。 |
説明文: | 検出器ガス・フロー型比例計数管に用いるガス。Ar90%、メタン10%の混合ガス。
|
説明文: | 分光結晶のひとつ。Al〜Ti用。主に、A1,Si分析用。 |
読み: | PHA |
スペル: | PHA |
説明文: | 波高分析器のこと。波高分析器の項参照。 |
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説明文: | ファンダメンタルパラメータ法 |
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説明文: | マトリックス補正式のモデルのひとつ。分析元素を除く全ての元素で補正する。 |
読み: | いちじえっくすせん |
説明文: | X線管ターゲットから発生するX線。 |
読み: | あってねーた |
説明文: | X線強度の数え落としが起こっていた場合、X線強度を減衰させる目的で使用する。1/10の設定がある。 |
読み: | いちじえっくすせんはちょうぶんぷ |
説明文: | X線管ターゲットからの連続X線および特性X線の波長と強度の関係。 |
読み: | いってんほせいほう |
説明文: | 標準化方法のひとつ。α補正法の項参照。 |
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読み: | いんかでんあつ |
説明文: | 分析する際にかける管電圧のこと。 |
読み: | インゴット |
説明文: | 塊状の金属試料のこと。 |
読み: | 工一ジング |
説明文: | X線を発生させた後、管電圧、管電流を徐々にあげること。 |
読み: | えねるぎーぶんかいのう |
スペル: | Energy Resolution |
説明文: | 検出器に入射した一定の波長のX線から発生するパノレスの波高値には広がりが生じる。この統計的ゆらぎを表わしたもの。E.R.(Energy Resolution)とも言う。
E.R.(%)=W/PH×100 PH:平均波高値 W=半価幅 |
読み: | えきたいしりょう |
説明文: | 液状の試料のこと。測定する場合、@液体専用の容器に充填する、Aろ紙に点滴する、Bキレート沈殿させる、などの方法がある。油の場合、固化する方法もある。 |
読み: | えきたいしりょうほるだー |
説明文: | 液体をそのまま分析する場合に用いる専用の容器およびホルダー。容器分析窓にはポリエステルまたはポリエチレンのフィルムを用いる。 |
読み: | えんしんちゅうぞうき |
説明文: | キリコ状の金属試料を高周波の熱源で鋳造し、蛍光X線分析用の試料形状に成形する機械。 |
読み: | えんどうぃんどぅがたえっくすせんかん |
説明文: | 陰極接地のX線管。X線を透過させる窓がX線管の端面についている。窓材のベリリウムを薄くできる特長がある。 |
読み: | おーだぶんせき |
説明文: | 格納されたライブラリ(純物質の測定データ)を用いて定性分析結果から半定量分析値を算出する分析手法。 |
読み: | かあつせいけい |
説明文: | 粉末試料をペレット(錠剤)にすること。通常蛍光X線分析では、真空中で測定する。このため、粉末試料は成形する必要がある。アルミニウムリングや塩ビ樹脂リングを用いる方法、アルミニウムキャップや鉄キャップを用いる方法、粉末そのままを成形する方法がある。粉末成形機を用いる。 |
読み: | かいせつかく |
説明文: | ブラッグの反射式により測定スペクトノレが検出される角度。 |
読み: | かさなりほせいほう |
説明文: | 分析スペクトルが近接するスペクトルにより重なりの影響を受けている場合、検量線がぱらっく。これを補正する方法を重なり補正と呼び、次式で表す。補正の程度(補正係数)は装置の光学系で異なる。
W=aI↑2+bI+c+Σ1jWj W:分析元素の化学分析値 a,b,c::検量線定数 I:分析元素の測定強度 1j:重なり補正係数 Wj:加補正元素の化学分析値 |
読み: | かさなりほせいけいすう |
説明文: | 重なり補正により求められた係数。重なり補正法の項参照。 |
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読み: | がすちかんきこう |
説明文: | 蛍光X線分析は通常真空中で測定するが、液体試料を液体のまま分析する場合、大気で測定するかまたはHe等のガスにX線通路の測定雰囲気を置換する。測定雰囲気をこれらのガスに置換する機構のこと。 |
読み: | がすふうにゅうがたひれいけいすうかん |
説明文: | 同時型装置で用いる検出器で封入した計数管ガスを用いる。入射X線による計数管ガスのイオン化現象を利用したもの。測定スペクトノレによりAr,Kr,Xeなどを主成分にした計数管ガスを使用する。S-PCとも言う。 |
読み: | がすふろーがたひれいけいすうかん |
説明文: | 計数管ガスを流しながら用いる。入射X線による計数管ガスのイオン化現象を利用したもの。一般にAr90%,CH410%の混合ガスを用いる。F-PCとも言う。 |
読み: | かぞえおとし |
説明文: | 高含有率成分を高計数率で測定する時に、電気信号処理に起因するパルスの数え落としが発生する。走査型蛍光X線分析装置では、SCで1000kcps,PCで2000kcpsまで数えられる。同時型蛍光X線分析装置ではSCで1000kcps,S−PCおよびF-PCで4000kcpsまで数えられる。 |
読み: | かほせいげんそ |
説明文: | 測定スペクトルに対し、影響を与えている元素。補正に使用する元素のこと。 |
読み: | がらすびーどほう |
説明文: | 粉末試料を分析する場合、鉱物組成や粒度の影響で分析結果に誤差を生ずる。これを軽減する方法としてガラス化剤(融剤)を用いて、粉末試料を溶解しガラス化する。一般に融剤にはLi2B.07,LiB02またはNa2B4O7などを用いる。 |
読み: | きしゃくほう |
説明文: | 共存元素の補正法のひとつ。試料に適当な物質を添加し影響を軽減する。ガラスビード法も希釈法のひとつ。原子番号の大きい物質で希釈する方法もある(重元素希釈法)。 |
読み: | きじゅんけんりょうせん |
説明文: | 重なり補正係数を求めるために、重なりのない試料で求めた検量線。またはマトリックス補正係数を求めるために同じ共存元素含有率の試料で求めた検量線。またはマトリックス補正のひとつで推定基準値を用いて作成した検量線。 |
読み: | きゅうしゅうこうか |
説明文: | 試料内で発生した蛍光X線が共存元素に吸収され、下に凸の検量線になること。 |
読み: | きゅうしゅうたんはちょう |
説明文: | K系列やL系列のX線を発生させるために必要な励起エネルギーを波長に換算したもの。 |
読み: | きゅうしゅうれいきほせいけいすう |
説明文: | マトリックス補正係数の項参照。 |
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読み: | きょうぞんげんそ |
説明文: | 試料中に含有されている元素のうち、測定元素以外のもの。 |
読み: | きれーとざい |
説明文: | 排水等に含有される微量重金属をキレート沈殿し濃縮する試薬。キレート剤としてジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム(DDTC)を用いる。 |
読み: | くりかえしせいど |
説明文: | 同一試料を繰り返し測定して得られる分析値の標準偏差。次式で表す。
σwt%=b×σ b:検量線勾配 σ:繰返し測定X線強度の標準偏差 |
読み: | グリーンサンプル |
説明文: | PHA調整試料。その色からこのように呼ばれる(現在はレンガ色)。 |
読み: | ぐるーぷていりょう |
説明文: | 標準試料を用いてファンダメンタルパラメータ(FP)法で定量分析結果を算出するプログラムを用いた分析手法。 |
読み: | けいげんそ |
説明文: | 一般にTiより原子番号の小さい元素。 |
読み: | けいこうえっくすせん |
説明文: | 物質に入射したX線によって発生した二次X線(元素特有の波長を有する)。 |
読み: | けいこうしゅうりつ |
説明文: | K殻、L殻などの電子が空位になり、外殻から電子が遷移すると、蛍光X線が発生する。殻の空位の数に対する蛍光X線の発生する割合。 |
読み: | けいすうきろくそうち |
説明文: | 分光装置で検出された信号を計数記録する装置。 |
読み: | けいすうかんがす |
説明文: | ガスフロー型および封入型比例計数管に用いるガス。 |
読み: | けいすうこうりつ |
説明文: | 各検出器は波長により蛍光X線強度の効率が異なる。その効率のこと。 |
読み: | けんしゅつき |
説明文: | 蛍光X線強度を計数するために使用する。重元素用、軽元素用、同時型装置用の検出器がある。 |
読み: | けんま |
説明文: | 金属試料の表面を平らに研削すること。 |
読み: | けんりょうせん |
説明文: | 標準試料を用いて測定したX線強度と含有率の相関を示す関数(直線または曲線)。 |
読み: | こうじせん |
説明文: | 検出器に入射したブラッグの反射式を満足する蛍光X線のうち1次線(波長:λ)の1/2倍、1/3倍などの波長を持っスペクトルを2次線、3次線などの高次線と呼ぶ。それぞれエネルギーは1次線の2倍、3倍である。 |
読み: | こうでんしぞうばいかん |
説明文: | 二次電子増倍管とも言う。1個の半透明光電陰極と10〜13個の二次電子電極(ダイノード)を持っており、光の入射によって光電電極から出された光電子は第」の二次電子電極面で数倍になり、さらにこれらの電子は次々に二次電子電極面でねずみ算式に増倍されて10^6程度増倍を受ける。微弱な光の検出に用いる。略称はフォトマル。 |
読み: | こうぶつこうか |
説明文: | 加圧成型した粉末試料では分析面の粒子(鉱物)の立体配置や種類の不均質が原因で蛍光X線強度と含有率の相関がとれないことがある。これを鉱物効果という。 |
読み: | ごさよういん |
説明文: | 定量分析結果に誤差を生じる原因。共存元素に起因する場合、試料の性質に起因する場合、装置に起因する場合などがある。 |
読み: | ゴニオメーター |
説明文: | 分光結晶とX線検出器をθ一2θの関係を保って回転駆動する機構。 |
読み: | こゆうえっくすせん |
説明文: | 加速電圧をある限界電圧(励起電圧)より高くすると、対陰極元素に特有な波長を持つ蛍光X線が現れる。このX線を固有X線と言う。 |
読み: | こんぷとんさんらんせん |
説明文: | X線が物質中に入射すると、物質中に含有される元素からの蛍光X線以外に散乱線が放出される。このうち入射X線より長い波長の散乱線をコンプトン散乱線と言う。非弾性散乱線とも呼ぶ。 |
読み: | こんぷとんさんらんせんほせいほう |
説明文: | 共存元素の補正法のひとっ。分析線とコンプトン散乱線強度との比で検量線を求める。コンプトン強度は試料の密度の情報を反映しており、密度が大きいとコンプトン散乱線強度が小さく、密度が小さいとコンプトン散乱線強度は大きい。 |
読み: | さいたんはちょう |
説明文: | 連続X線が発生する時の最短の波長。最短の波長は次式による。
λmin(オングストローム)=12.4/kV |
読み: | さいどうぃんどぅがたえっくすせんかん |
説明文: | 陽極接地のX線管。X線を透過させる窓がX線管の側面についている。 |
読み: | サテライトピーク |
説明文: | 蛍光X線のスペクトルは電子遷移を支配する選択則に基いた遷移と結びついたものである。しかし、選択則では説明のつかない非図表線と呼ばれるスペクトルがあり、これをサテライトピークと言う。一般に定性分析では、軽元素領域のKα線に付随して低角度側に検出されるスペクトルを差す。 |
読み: | さんrらんせん |
説明文: | X線がある物質に入射した時にその物質に含まれる元素固有の蛍光X線以外に検出される物質の元素に依存しないスペクトルのこと。 |
読み: | さんらんせんほせいほう |
説明文: | 共存元素の補正法のひとつ。バックグラウンド補正法とコンプトン散乱線補正法がある。各項参照のこと。 |
読み: | しつりょうきゅうしゅうけいすう |
説明文: | 強度IoのX線が物質に入射した場合、透過X線の強度をIとすれば、IoとIの関係は次のように表される。
I/I0=e^・μ/ρ・ρ・t μ/ρ:質量吸収係数 ρ:物質の密度 t:物質の厚さ |
読み: | じゃんぷひ |
説明文: | 全吸収係数からK励起、L励起、M励起などそれぞれの励起による吸収係数への寄与分を示す数値。 |
読み: | じゅうげんそ |
説明文: | 一般にTiからUまでの元素を言う。 |
読み: | しょうりょうしりょう |
説明文: | 加圧成型法で分析する場合、粉末試料では通常約5g以上必要である。これより少なく充分な試料量がない試料のこと。小さい径のリングを用いるか、ダブルペレットにする。 |
読み: | しりょうあつさ |
説明文: | 蛍光X線分析に必要な試料の厚さ。半減層の項参照。 |
関連用語リスト: |
読み: | しりょうちょうせい |
説明文: | 蛍光X線分析をする際、測定できるように試料を調製すること。測定対象試料は金属、粉末、液体にそれぞれ適した試料調製法がある。 |
読み: | じんこうるいせきまく |
説明文: | 重元素成分の反射層と軽元素成分のスペーサ層を交互に積層したもの。面間隔や材質を白由に替えて製作できるため、各超軽元素専用に最適化された分光素子がある。 |
読み: | しんちれーしょんけいすうかん |
説明文: | 発光体(NaI)と光電子増倍管よりなる。発光体にX線が入射すると、光が発生する。この光が光電子増倍管の陰極に入射し光電子を発生する。この光電子がダイノードにより10石倍に増幅されて陽極で電気的パルスを発生する。 |
読み: | すいていきじゅんち |
説明文: | dj(マトリックス補正係数)が既知の場合の標準試料化学分析値の見かけの含有率。共存元素の影響のない含有率として表される。下記の式で示される。
Xi=Wi/(1+Σdj・wj) Xi:推定基準値 Wi:分析元素の化学分析値 dj:マトリックス補正係数 Wj=加補正元素の化学分析値 |
読み: | スリット |
説明文: | 平行束のX線を取り出すために用いる。通常測定では、Std.のスリットを用いる。重なっているスペクトルの分離を良くするまたはX線強度をかせぐ目的で、それぞれFineまたはUItraスリットを用いる場合がある。 |
読み: | せいかくど |
説明文: | 試料に起因する誤差を含んだ検量線からのズレの自乗平均。次式で表す。
σ=( (Σci-Wi)^2/(n-m) ) ^1/2 Ci:化学分析値 Wi:X線分析値 n:試料数 m:検量線が一次式の場合m:2、二次式の場合はm:3 マトリックス補正を行った場合、計算に使用した加補正元素の数も加算される。 |
読み: | そくていじょうけんせってい |
説明文: | 定量分析を行う際に、最適の測定スペクトノレ、分光結晶、PHA、測定時間を決定し、設定すること。 |
読み: | ダイアフラム |
説明文: | 視野制限スリットとも言う。測定試料の径により試料マスクをつけるが、同時に試料マスク材質の影響を受けないようにダイアフラムを設定する。 |
読み: | だいすほう |
説明文: | 粉末試料をアルミリング等を用いず、そのまま加圧成形する方法。 |
読み: | ダイノード |
説明文: | 光電子増倍管の中の二次電子電極。 |
読み: | ターゲット |
説明文: | X線管において電子を衝突させX線を発生させる物質。 |
読み: | だぶるぺれっとほう |
説明文: | 粉末試料で試料量が少ない場合にセルロースパウダー等で下地を作り、その上に試料をのせ、加圧成形する方法。 |
読み: | ちゅうくうあるみほるだ |
説明文: | 点滴法やDDTC法で分析する場合に用いる。フィルター試料をのせるホルダ。A1製。 |
読み: | ちゅうくうちたんほるだ |
説明文: | 点滴法やDDTC法で分析する場合に用いる。フィルター試料をのせるホルダ。Ti製。 |
読み: | ちょうかい |
説明文: | 分光結晶の中には大気中で放置すると水分によ・って結晶の表面が曇るなどしてくるものがある。これを潮解と言う。潮解すると、X線強度が低下する。したがって、分光結晶は真空中かデシケータ]等に保管する。 |
読み: | ちょうけいげんそ |
説明文: | Be,B,C,N,Oのこと。 |
読み: | ちるか |
説明文: | 金属試料を急冷鋳込みしていること。白銑化とも言う。金属組織が綾密になり、均一である。 |
読み: | ていせいぶんせき |
説明文: | 試料から発生した蛍光X線をゴニオメーターを走査しながら分光結晶で分光し、得られたスペクトルチャートから試料に含まれている元素を知る分析方法。 |
読み: | ていりょうごさ |
説明文: | 得られた分析結果に伴う誤差。装置に起因する誤差、試料に起因する誤差がある。 |
読み: | 定量分析 |
説明文: | 標準試料を用いて、測定したX線強度との相関から未知試料の分析を行う方法。 |
読み: | てんかほう |
説明文: | 適当な標準試料が得られない場合に用いられる定量分析法のひとつ。試料に分析元素を既知量添加して、X線強度の増加から目的元素を定量する。但し、含有率が1%以下の分析に用いる。 |
読み: | でんじは |
説明文: | 電波、赤外線、光(可視光)、紫外線、X線、γ線などの総称。
|
読み: | てんてきほう |
説明文: | 液体の濃縮沈殿法のひとつ。液体をろ紙やその他の材質に滴下し、測定する方法。液体を液体試料ホルダを用いて分析すると、分析窓によりX線が吸収されてX線強度が減衰する。特に軽元素で影響を受ける。このため、この方法は液体中のMg,Na,Fの分析等に有効である。 |
読み: | とうかりつ |
説明文: | 強度I。のX線が物質に入射した場合、透過X線の強度をIとすると、I/Io×100%を透過率と言う。質量吸収係数の項参照。 |
関連用語リスト: |
読み: | とうけいごさ |
説明文: | 計測されたX線強度は統計的ゆらぎを持つ。この統計の誤差のこと。 |
読み: | とむそんさんらんせん |
説明文: | X線が物質中に入射すると、物質中に含有される元素からの蛍光X線以外に散乱線が放出される。このうち入射X線と同じ波長の散乱線をトムソン散乱線と言う。弾性散乱線とも呼ぶ。 |
読み: | ないぶひょうじゅんほう |
説明文: | 共存元素の補正のひとつ。分析線に近接したスペクトルを有する内標準元素として添加して、分析線と内標準スペククトルの比で検量線を作成する。 |
読み: | にちじょうてんけん |
説明文: | 蛍光X線分析装置が正常に稼動しているか目常的に点検すること。PHA調整は1回/日、反射強度の確認は1回/月、E.R.の確認はSC系では1回/月、PC系では1回/2週など。
|
読み: | にてんほせいほう |
説明文: | 標準化方法のひとつ。αβ補正法の項参照。 |
関連用語リスト: |
読み: | ねつでんし |
説明文: | 高温度に熱した金属や半導体表面から放出される電子。 |
読み: | ねっとえっくすせんきょうど |
説明文: | ピーク角度におけるX線強度からバックグラウンド強度を引いたX線強度のこと。
|
読み: | バインダー |
説明文: | 粉末試料の成形性が悪い場合に添加混合する粉末。不純物の少ない有機試薬を用いる。セルロースパウダーやスチレンマレイン酸など。 |
読み: | バックグラウンド |
説明文: | 測定X線強度は試料に含有されている蛍光X線スペクトルのX線強度および連続X線の強度で構成される。この時の連続X線強度のこと。 |
読み: | ばっくぐらうんどほせいほう |
説明文: | 共存元素の補正法のひとつ。分析線とバックグラウンドの強度比で検量線を作成する。 |
読み: | はこうち |
説明文: | 検出器に入射したブラッグ反射による回折X線の波長を、そのエネルギーに比例する電気信号(電気パルス)に置き換えた時のパルスの高さ。 |
読み: | はこうぶんせきき |
説明文: | X線の波長即ちエネルギーの違いを利用して電気的に高次線や妨害線を分離する機構。波高値の上限および下限を設定して1次線のみを計数させる。 |
読み: | はこうぶんぷきょくせん |
説明文: | 検出器に入射したX線から生じたパルス波高値のX線強度分布。微分曲線、D-curveとも呼ぶ。 |
読み: | はっこうたい |
説明文: | X線をあてると蛍光を発する物質。シンチレータとも言う。 |
読み: | パルスハイトアナライザ |
説明文: | 波高分析器の項参照。 |
関連用語リスト: |
読み: | はんげんそう |
説明文: | ある物質を透過した時のX線強度が、入射する前のX線強度の1/2になる時のその物質の厚さ。 |
読み: | はんしゃきょうど |
説明文: | 分光素子で反射されたX線強度のこと。 |
読み: | はんちはば |
説明文: | X線スペクトルの角度(2θ)またはエネノレギーの広がりをX線強度の50%の強度のスペクトル幅で評価したもの。 |
読み: | はんていりょう |
説明文: | 定性分析チャートから未知試料の含有率を算出する方法。現在は純物質等のライブラリを格納することで、全成分の定量結果を算出するファンダメンタルパラメータ(FP)法を搭載している蛍光X線分析装置が主流。 |
読み: | ビード |
説明文: | ガラスビード法の項参照。 |
関連用語リスト: |
読み: | びぶんそくてい |
説明文: | 蛍光X線の強度を波高分析器によって下限、上限を設定して測定すること。
|
読み: | ひょうじゅんか |
説明文: | 日常管理分析において、長期的に同一検量線を使用するために定期的に検量線を管理するために行う作業。安定した試料を用いる。1点補正法、2点補正法がある。
|
読み: | ひょうじゅんかしりょう |
説明文: | 標準化を行う時に使用する試料。検量線作成した時の定数(X線強度)の管理に使用する。検量線と同じ品種である必要はなく、安定したX線強度の得られる試料で一般には金属、ガラスビード等が用いられる。 |
読み: | ひょうじゅんしりょう |
説明文: | 組成やその化学分析値が既知の試料。薄膜試料では層の構成や膜厚が既知の試料のこと。これを用い検量線を作成する。
|
読み: | ひょうじゅんへんさ |
説明文: | 計測されたX線強度は統計的ゆらぎを持つ。これを次式で表す。
σ=( (ΣIi-I)2/(n-1) )^1/2 Ii=測定強度 I=平均強度 n=測定回数 |
読み: | ファンダメンタルパラメータホウ |
説明文: | 質量吸収係数・蛍光収率・X線源のスペクトル分布などの物理定数(ファンダメンタルパラメータ)を用いて、蛍光X線強度の理論式から理論X線強度を求め、測定X線強度との相関から含有率を算出する方法。 |
読み: | フィラメント |
説明文: | X線管の構成要素で、熱電子を発生させる陰極。通常タングステンの細線が用いられる。
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読み: | フィルター |
説明文: | @点滴ろ紙。マイクロキャリーのこと。
A一次フィルター。X線管からの一次X線強度分布の中で不要な特性X線、連続X線や不純線を減衰する目的で使用する。 |
読み: | ぶらっぐのはんしゃしき |
説明文: | 面間隔dの分光結晶に入射したX線の波長λと回折反射が起こる角θとの間には下記の関係がある。
2dsinθ=nλd:分光結晶の面間隔 λ :測定する波長 θ :分光角度 n :次数 |
読み: | ブランクテスト |
説明文: | 検出された蛍光X線が試料からのものかまたは別のものか点検すること。測定試料に近似した組成で目的元素を含有しない試料を用いる。 |
読み: | ぶりけっとほう |
説明文: | 粉末試料を加圧成形し、分析試料とする方法。
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読み: | ふりーていりょう |
説明文: | 標準試料なしで分析するFP法定量分析。純物質のライブラリを用いる。 |
読み: | プレス |
説明文: | 粉末試料を加圧成型すること。 |
読み: | ふんいき |
説明文: | 分光装置をVac噴空)、He(ヘリウム)、Air(大気)のいずれかに設定して測定する。この時の分光装置内のX線通路の状態。 |
読み: | ぶんこうけっしょう |
説明文: | 試料から出た蛍光X線を分光するもの。B,C,Nなどの超軽元素は波長が長くブラッグの反射式を満足する面間隔の結晶が存在しないため、近年は人工累積膜を使用している。
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読み: | ぶんこうそうち |
説明文: | 試料で発生した蛍光X線を分光する装置。 |
読み: | ふんたいしりょう |
説明文: | 粉末試料のこと。一般に加圧成型して分析する。ガラスビードにすることもある。
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読み: | へりうむちかん |
説明文: | 分光装置のX線通路をHeにすること。液体を液体試料ホルダに装填して測定する場合にHe雰囲気にする。 |
読み: | べりりうむまど |
説明文: | X線管の窓。材質はX線透過率の良いベリリウムである。
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読み: | ペレット |
説明文: | 加圧成形して錠剤状になった試料。
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読み: | へんせき |
説明文: | 試料中の組成が面内あるいは深さ方向で均一でないこと。 |
読み: | へんどうけいすう |
説明文: | 標準偏差σを平均値で割り、百分率で表したもの。
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読み: | ぼうがいえっくすせん |
説明文: | 測定スペクトルに対し、重なっているスペクトルのこと。
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読み: | ぼうがいげんそ |
説明文: | 測定スペクトルに対し、重なっているスペクトルの成因となっている元素のこと。
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読み: | ぼうがいすぺくとる |
説明文: | 妨害X線。 |
読み: | まとりっくすこうか |
説明文: | 共存元素の影響を受けて測定強度が変化すること。 |
読み: | まとりっくすほせいけいすう |
説明文: | 共存元素補正をする際に使用する係数。補正のモデルは3種類ある。Lachance/Traill, de Jongh,JIS。各項参照。
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読み: | まとりっくすほせいほう |
説明文: | 1次X線によって励起されて発生した定量元素の蛍光X線が試料中に共存する他の元素の影響を受けた場合(吸収効果および励起効果の項参照)、検量線がぱらつく。この共存元素による影響の補正をマトリックス補正と言う。一般に次式で表す。
W=(aI^2+bI+c)×(1+Σdjwj) W :分析元素の化学分析値 a,b,c :検量線定数 I :分析元素の測定強度 dj :マトリックス補正係数 Wj :加補正元素の化学分析値 |
読み: | みほせいていりょうち |
説明文: | 推定基準値とX線強度で作成した検量線で求めた未知試料の定量値。またはマトリックス補正した検量線で求めた未知試料の定量値。 |
読み: | もずれーのほうそく |
説明文: | 蛍光X線の波長(λ)と原子番号(Z)の間に次式が成り立つ。
π=C(Z一σ) C,σ:定数 |
読み: | もにたーしりょう |
説明文: | 標準化法のひとつ。モニター試料と実試料の比でX線強度を管理する。
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読み: | ゆうざい |
説明文: | ガラスビードを作成する際に使用するガラス化試薬(フラックス)。一般にLi2B4O7。,LiBO2。,Na2B4O7。を使用する。 |
読み: | らいぶらりくぶん |
説明文: | オーダ分析でライブラリを登録するにあたり、励起条件および分光結晶により分けた区分のこと。分析線に対し、オーダ分析では用いたX線管の特性X線により励起の寄与が異なるため、励起区分ごとにライブラリを数点格納する必要がある。また、結品ごとにもライブラリを数点格納する必要がある。 |
説明文: | 標準試料なしで分析するオーダ分析やフリー定量に用いる純物質。
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説明文: | 粒度が異なることが原因となり、X線強度と含有率の相関がとれないこと。
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読み: | りろんえっくすせんきょうど |
説明文: | 蛍光X線の理論式から求めたX線強度。 |
読み: | りろんまとりっくすほせいけいすう |
説明文: | 試料を構成している成分と代表的な含有率の理論X線強度および1mass%組成を変化させた時の理論X線強度を求め、X線強度の変化からマトリックス補正係数を算出する。Lachance/Trai11e,de Jongh,JIS法の3種類の理論マトリックス補正係数が算出できる。 |
読み: | れいきこうか |
説明文: | 試料内の共存元素の蛍光X線によって分析元素の蛍光X線が励起されること。2元系ではこの効果があると、上に凸の検量線になる。 |
読み: | れいきでんあつ |
説明文: | 蛍光X線を発生させるために必要な入射X線の最低のエネルギーを電圧に換算したもの。
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読み: | れいきゃくすい |
説明文: | X線管に投入した負荷のうちX線発生に寄与する割合は1%以下で、大部分が熱に変わるため、X線管は常に冷却する必要がある。X線管に常時冷却水を循環させ冷却する。
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読み: | れしおそくていほう |
説明文: | モニター試料と実試料を交互に測定し、X線強度比で検量線を作成する、その測定方法。
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読み: | れんぞくえっくすせん |
説明文: | 制動放射による電磁波のこと。 |